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風穴と風神堂

井波地域は昔から強い風の吹く地帯であるが、井波の背後の八乙女山の尾根づたい、南西約1kmの尾根にある風穴と呼ばれる岩の隙間から吹き出すという伝承がある。養老元年(717)、越前の僧泰澄大師が八乙女山に止観寺を建立した際に、風穴より吹き出す大風に苦しむ村人たちがこの風を静めるよう懇願したので、風神堂を建てたと伝えられている。その後、風神堂は風で谷底に吹き飛ばされてしまい、再び暴風に悩まされた。本願寺5代綽如(しゃくにょ)は、村人から風神堂の由来を聞き、村人の懇願を受けて風神堂を再建し、三部経を納めて風神を鎮められたと伝えられている。なお、風穴は市指定文化財である。

出典

・井波町史編纂委員会編『井波町史 上巻・下巻』1970年
・千秋謙治『井波 歴史のうねり600年』1990年

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