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棟方志功(むなかたしこう)

世界的に有名な版画家。明治36年(1903)、青森県生まれ。
昭和20年4月、石黒村法林寺(福光地域)の光徳寺に一家をあげて戦火を避けて、疎開生活を福光で過ごした。それから6年8カ月の間、福光に滞在し数多くの作品を制作した。志功は光徳寺住職とは知友であったことと、旅の多い画業生活に、往来の便を兼ねて、本土の中ほどにある福光疎開が実現したものという。昭和21年には栄町に「鯉雨画斎」と名付けられたアトリエを築き、これに移った。第二の故郷と自称して、福光生活は不自由なうちにも精力的に行われた。疎開生活約7年の「鯉雨画斎」を閉じ、ようやく落ちつきを取り戻した東京都杉並区の新居へ移ったのは昭和26年のことであった。棟方の作品は、福光美術館に数多く収蔵されている他、疎開先であった光徳寺にも収蔵されている。

棟方は福光に滞在している間、民芸運動などの芸術活動や俳句、短歌など、文化教養面にかかる講座・講演会、展示会の開催に積極的に協力し、地域の人々の文化に対する興味・関心を高めた。また、柳宗悦、河井寛次郎、濱田庄司、富本憲吉、バーナード・リーチなどの文化人が棟方のもとを訪れ、彼らに影響を与えた。

出典

福光町史編纂委員会編『福光町史 上巻・下巻』1971年、2011年

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