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栗当の不動明王磨崖像(くりとうのふどうみょうおうまがいぞう)

昭和45年8月31日、利賀村有形文化財(彫刻)に指定。仙納原小橋を渡り、利賀川右岸にたどり着くと、林道脇の切り立った法面の上に旧道が残っている。これを少し進むと、右手に不動明王が半肉掘りされた大きな岩がある。この辺りはかつて、井波から、利賀谷を抜けて飛騨に通じた「羽根越え」道の要衝で、小牧ダムの建設以前は、庄川と利賀川が岩を噛んで合流し、渦巻く深淵となっていた。通行者にとっては難所で、この磨崖像は利賀川筋往還の守護を不動明王の霊威に託して刻まれたものである。

出典

利賀村史編纂委員会編『利賀村史1~3』2004年

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