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コーリャクとユイ

生産や生活の場において、一時期に集中して多くの人手が必要な場合、人々が労力を出し合って助け合いをする方法。現在でも行われているものもあり、地域共同社会の生活の知恵ともいえる制度。
ユイは、農作業等で労力を交換しあう風習で、労力の提供を受けた場合、必ず等量の労力を返さなければならない。それを「ユイをナス」という。どちらかというと経済効果のある生産に関係した仕事の場合が多い。田植えもユイで行われることがある。
コーリャク(合力)とは、カヤ屋根の葺き替えや住宅の修理、新築等の際に行われる、無償の労力奉仕。文字通り労力奉仕であってその返済は条件とされないが、相手に同じ事態ができた場合は当然またコーリャクに行く。コーリャクは生活関係の場合で、例えば家普請のときのイシカチやタチマイ、葬式や婚礼など吉凶時の手伝い、火事や水害など災害時の復旧作業などである。

出典

・平村史編纂委員会編『越中五箇山 平村史 上巻・下巻』1985年
・上平村役場『上平村誌』1982年

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