文化遺産

文化芸術創造都市

最終更新日:2019/02/22

文化芸術創造都市の画像

平成23年3月、南砺市は文化庁長官表彰「文化芸術創造都市」を全国で13番目に受賞しました。古くから受け継がれている伝統文化と、新たな創造的な文化の共存が評価されてのことです。

文化芸術創造都市とは

産業構造の変化により都市の空洞化や荒廃が問題となる中、欧州などでは、文化芸術の持つ創造性を活かした産業振興や地域活性化の取組が、行政、芸術家や文化団体、起業、大学、住民などの連携のもとに進められてきました。こういった取組は「クリエイティブ・シティ」として国内外で注目されつつあります。ユネスコも、文化の多様性を保持するとともに、世界各地の文化産業が潜在的に有している可能性を都市間の戦略的連携により最大限に発揮させるための枠組みとして、2004年に「創造都市ネットワーク」事業を開始しました。

文化庁においても、文化芸術の持つ創造性を産業振興、地域振興等に領域横断的に活用し、地域課題の解決に取り組む地方自治体を「文化芸術創造都市」と位置付け、文化庁長官表彰、国内ネットワークやモデルの構築を通じ支援しています。(文化庁のHPより)

平成7年にユネスコ世界遺産に登録された「五箇山の合掌造り集落」をはじめ、平家の落人の哀愁を奏でる「麦屋節」や、中世田楽から派生した「こきりこ」などの「五箇山民謡」など、香り高い歴史・文化遺産には、多くの人が訪れます。さらには、世界の演劇人が集う「SCOTサマー・シーズン」や、4年に一度世界の木彫刻家が集う「南砺市いなみ国際木彫刻キャンプ」、五穀豊穣を祈って行われる「ねつおくり」、スティールドラムの音色がまちに溢れるワールドミュージックの祭典「スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド」などを開催。伝統文化を継承すると同時に、新たな世界の文化も積極的に取り入れ、地域振興が図られています。平成18年3月には、全国初の『芸術特区』として、「演劇の利賀」として国際的に知られる利賀芸術公園で、これまでの実績を活かし、国際的な舞台芸術人材育成事業を中心とした「舞台芸術特区TOGA」構想により、世界一流の舞台芸術家が集う舞台芸術の拠点づくりに取組み、『富山から世界に発信する芸術文化の振興』を図っています。

 


<世界遺産 五箇山の合掌造り集落>
五箇山にある相倉集落と菅沼集落には、合掌造り家屋と呼ばれる急勾配の茅葺き屋根を持つ伝統的な家屋が残されている。1995年、五箇山の合掌造り集落は、白川郷(岐阜県白川村)とともに、「白川郷・五箇山の合掌造り集落」としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録された。

 


<五箇山民謡>
五箇山の民謡は口頭伝承によって受け継がれ、風土とともに発展してきた歴史的な伝統文化。「五箇山は民謡の宝庫」といわれ、代表的な「こきりこ」や「麦や節」は市の無形民俗文化財に指定されている。

 


<利賀芸術公園>
1982年、6ケ国12劇団が参加する全国初の世界演劇祭「第1回利賀フェスティバル」が開催される。現在は「SCOTサマー・シーズン」と名称は変わっているが、利賀は「演劇の聖地」として多くの演劇人が訪れる場所となっている。

 


<南砺市いなみ国際木彫刻キャンプ(1991年~)>
「木彫りを通して世界をつなぐ」 をテーマに、旧井波町時代に始まり4年ごとに開催。世界各国から彫刻家を招き、木彫刻作品を野外で公開制作する。

 


<スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド(1991年~)>
「異文化交流」をテーマに、ワールドミュージックの紹介を通して新たな文化の創造を目指している。コンサートだけではなく、フェスティバル期間前からアーティストが滞在し、ワークショプでは地域住民が演奏方法、料理、ダンスを教わる。そこから生まれた音楽グループの育成にも力をいれている。

 


<城端曳山祭(江戸時代中期~)>
毎年5月5日に行われる城端神明宮の春季祭礼で、5月4日には宵祭が行われる。絢爛豪華な曳山が練り歩き各町ごとに会(連)名があり庵屋台の中では庵唄・囃子を受け持つ若衆(若連中)が庵唄や曳山囃子を奏でる。ユネスコ無形文化遺産。国の重要無形民俗文化財。

 


<福野夜高祭(1652年~)>
町の人々が手に行燈を持って伊勢神宮からの御分霊を出迎えたことが「夜高祭」の起源と伝えられている。5月1日、2日が神迎えの宵祭りで夜高行燈の練り回しをし、3日が神輿と曳山の巡行をする本祭り。プロジェクト未来遺産2017。県の無形民俗文化財。

 


<利賀の初午>
養蚕業の繁栄、家内安全・五穀豊穣を祈願し、1月上旬に旧利賀村で子ども達のみで行われている行事。子ども達は神主午方(うまかた)俵ころがし等の役になり、ワラで仕立てた午の頭をもって、家々をまわり福の神を運ぶ。県の無形民俗文化財。

 


<ねつおくり>
病害虫の被害を防ぐとともに五穀豊穣を願う農村のお祭り。300年以上の歴史があるとされる。「オクルワァイ、オクルワァイ、熱オクルワァイ」と言いながら、太鼓を打ち鳴らして集落を回る。なかでも、荒木地区のねつおくりは市の無形民俗文化財。

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