坂本焼(ほしば焼)
- 福光
- 市指定
- 工芸品
概要
名称 | 坂本焼(ほしば焼) さかもとやき(ほしばやき) |
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員数 | 1 |
地域 | 福光 |
指定 | 市指定文化財 |
種類 | 有形文化財 工芸品 |
所在地 | 南砺市福光 |
指定年月日 | 昭和54年12月12日 |
所有者 | 個人所有 |
解説
坂本焼は、文久元年(1861)、土谷一光が福光の素封家中村屋の支援を受けて、坂本の干場付近の斜面に窯を築き、操業したもの。土谷一光は、旧福岡町生まれの陶工で、富山藩十代藩主前田利保から「一光」の号を賜ったとされている。
この器は「黒釉井げた橘文香炉」という作品で、直径が17.6㎝、高さ7.7㎝の大型の香炉である。外面には黒色の鉄釉がかかり、井桁の中に橘の花が貼り付けられている。また底には足を3ヵ所付け「坂本 ほしば」とヘラ書きがある。この「ほしば」から「ほしば焼き」とも呼ばれている。
坂本窯は、加賀藩十三代藩主前田斉泰の要望により、文久2年に木津窯(現石川県かほく市)に移ったため短期間で廃窯されることになり、窯や作品のことはあまり知られていないが、土谷一光の手びねりの技は精緻で絶妙であったと言われている。