文化芸術文化財

鶏に花篭蒔絵硯箱

鶏に花篭蒔絵硯箱の画像
サムネイル

概要

名称鶏に花篭蒔絵硯箱
にわとりにはなかごまきえすずりばこ
員数1点
地域城端
指定市指定文化財
種類有形文化財
工芸品
所在地南砺市城端図書館
指定年月日昭和49年9月9日
所有者南砺市

解説

城端蒔絵は、城端塗または治五衛門塗とも呼ばれ、初期の作品に多い密陀絵法と、中期以降に多い白蒔絵法がある。この硯箱は八代小原冶五衛門宗好の作で、白蒔絵法が用いられている。宗好は七代林好の次男として宝暦14年(1764)に生まれた。李東父、または李東氏一白と号し、作品には一白館、一白斉、一白庵などと署名している。宗好は蒔絵の意匠、技術に優れており、他にも、天文・蘭学などの西洋学問を習得し、和歌・俳諧を嗜むなど、多方面に才能を発揮した。
この硯箱は絞漆を用いて細かい渦文を表し、その上に透漆を塗った銭目塗という特異な手法を用いている。蓋の表には雌雄の鶏と菊を、華やかな色調で、ぼかしを多用して表現している。身の内側には梅を白蒔絵で描き、左には蘭を表した水滴と硯を嵌め、右には懸子を納めている。精緻で優雅で美麗な城端蒔絵のこの逸品は宗好のもつ技術の集大成である。

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