桔梗形乾漆椀
- 城端
- 市指定
- 工芸品
概要
名称 | 桔梗形乾漆椀 ききょうがたかんしつわん |
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員数 | 10客 |
地域 | 城端 |
指定 | 市指定文化財 |
種類 | 有形文化財 工芸品 |
所在地 | 南砺市城端 |
指定年月日 | 昭和49年9月9日 |
所有者 | 個人所有 |
解説
この椀は,七代小原治五右衛門林好の作で、桔梗の花の形を模した、乾漆の手法による黒漆塗り縁金を施した十客の吸物椀である。高雅で優美な形状、精緻な技巧、品位を備えた城端塗の代表的傑作のひとつである。
漆器の形をなす器胎の材料は木材が主で、初期の城端塗の盃、椀などもろくろ挽きによる木材を使用している。しかし、六代冶五右衛門忠好から後の盃、椀類は、薄絹を漆で張り重ね、乾燥後、木型から抜き取り、これを器胎として漆を何回も塗って仕上げる「張抜き乾漆法」という技法を用いている。一般には脱乾漆といい、奈良時代に唐から入ってきた技法で、薄手で軽く、変形せず、挽物にない特異な感触は城端塗の特色となっている。