渾天儀
- 城端
- 市指定
- 工芸品
概要
名称 | 渾天儀 こんてんぎ |
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員数 | 1点 |
地域 | 城端 |
指定 | 市指定文化財 |
種類 | 有形文化財 工芸品 |
所在地 | 南砺市城端曳山会館 |
指定年月日 | 昭和43年9月2日 |
所有者 | 南砺市 |
解説
渾天儀は紀元前2世紀頃、中国やギリシヤにおいて用いられて以来、望遠鏡による天体観測が進むまで盛んに用いられた星座の移動、天体の運行等に関する観測機器である。渾天儀はいくつかの環からなり、規則性をもって動く。普通3重構造になっていて、外から順に六合儀・三振儀・四遊儀と呼ばれる。六合儀は固定され、方位の環・子午線の環・天の赤道を表わす三振からなる。三振儀は天の北極と南極を結ぶ軸で回転し、子午線の環・天の赤道を表わす環・太陽を表わす黄道の環からなる。四遊儀は原則として、どこでも向く環で月を表わす白道環がある。中心に地球の模型があることが多い。
この渾天儀は8代小原治五右衛門一白が、文化9年(1812)に、親戚でもある天文学者西村太冲の指導を得て作成したものと推定される。一白の多芸多才な一面を伺い知らされるものであり、台や環には蘭語を装飾的に配し、「亜細亜人一白作」と銘が入っているところに、一白の自信のほどがうかがえる。