木造獅子頭
- 平
- 市指定
- 彫刻


概要
名称 | 木造獅子頭 もくぞうししがしら |
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員数 | 1躯 |
地域 | 平 |
指定 | 市指定文化財 |
種類 | 有形文化財 彫刻 |
所在地 | 南砺市篭渡禿口1 |
指定年月日 | 平成元年6月10日 |
所有者 | 篭渡地区 |
解説
篭渡の獅子舞は、流刑人の工師横井大治良が、金沢の獅子舞を教えたのが始まりと伝える。横井は中江村の庄左衛門を指示して獅子頭を彫らせた。
この獅子頭は、全面漆塗りおよび金箔塗りを施している。頭部には黒色の毛を植えて、金箔塗りの一角がある。眼に白漆を使ってあることから、城端の小原治五右衛門塗と称している。歯並みが他の獅子頭と違い、下顎最奥の1本は上に向かって突き出る。
キリ材を使い、両方の耳はスギ材とみられる。歯はうめ込みである。
鼻が大きく、重心が前にかかる形態から、激しい格闘型の舞が行われていなかったころの獅子舞の様子がうかがわれる。
頭に銘記はないが、箱蓋の墨書によると「安政七年工師横井大治良、刀者中江村庄左衛門」と記され、獅子頭の製作年号がわかる。
古さではこの地方に類がなく、彫りと塗りが優れ、破損も少ない。江戸期加賀型獅子頭の1つの典型ともいえ、五箇山獅子舞史の資料としてその価値が認められる。
高さ 29センチ 長さ 40センチ 重量 6.5キロ