熊野神社本殿
- 城端
- 市指定
- 建造物
概要
名称 | 熊野神社本殿 くまのじんじゃほんでん |
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員数 | 1棟 |
地域 | 城端 |
指定 | 市指定文化財 |
種類 | 有形文化財 建造物 |
所在地 | 南砺市細野丸塚215 |
指定年月日 | 昭和57年7月13日 |
所有者 | 細野地区 |
解説
熊野神社は細野丸塚の東山裾野にあり、昭和9年(1934)に建てられた拝殿の裏に本堂がある。本殿は天保10年(1839)に造られた鞘堂に納められている。
同社に現存する奉納書によると、元禄3年(1690)に細野出身の方が、故郷の繁栄を祈り社殿を寄進したことが記されている。
本殿は一間社流造で、屋根の化粧柱は、繁柱木背返しに割付、柿葺をしている、向拝は出三斗で手挾を持ち、虹梁は全体に返りを持っており、繋虹梁で身舎と繋いでいる。身社は大面取りの角柱で、舟肘木で桁を受けている。縁には勾欄はなく、四方に切目縁をめぐらしている。
柱面は14分の1で桃山時代に近い。向拝虹梁の弓眉、若葉や、板蟇股の形式から、江戸初期寛永以前の建物と見られる。保存状態も非常に良い。
この神社が「細野熊野神社」と呼ばれるようになったのは明治時代初期で、それまで地元では「上の宮」と呼ばれていた。正徳2年(1712)の『越中国社号帖』には、この宮を「観音」と記している。