鉢伏のなしのき
- 城端
- 県指定
- 天然記念物
概要
名称 | 鉢伏のなしのき はちぶせのなしのき |
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員数 | 1株 |
地域 | 城端 |
指定 | 県指定文化財 |
種類 | 記念物 天然記念物 |
所在地 | 南砺市杉山 |
指定年月日 | 昭和40年1月1日 |
所有者 | 杉山生産森林組合 |
解説
野生ナシの巨樹で、細野集落から杉尾峠に通じる林道中、鉢伏山(標高600メートル)の頂上を越え、やや平地に差しかかったところに自生し、幹まわり6.8メートル、地上から61センチより3つにわかれ、第1の幹まわり3.27メートル、第2の幹まわり3.12メートル、第3の幹は地上1.21メートルのところよりわかれ、幹まわり1.06メートルである。5月下旬頃に白い花が咲き、花の満開時には遠く福光地方より眺見され、この開花の状態でこの年の豊凶をうらなった時代もあった。
10月頃になると直径3~5センチほどの果実をたくさんつける。生のまま食べると、酸味と渋味が多く甘みはほとんどない。石細胞が多いので舌ざわりは悪いが、感冒の薬として焼いて用いた。昔からこのナシはイシナシと呼ばれるほど果実は堅く、食用にならないために伐採され、固い材質のため戸や敷居として珍重された。
古来、冬期の五箇山往来の際目標として使用され、地名もその一帯を「梨の木平」と称している。