蝋山越の彼岸桜自生地
- 城端
- 県指定
- 天然記念物
概要
名称 | 蝋山越の彼岸桜自生地 ろうやまこしのひがんざくらじせいち |
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地域 | 城端 |
指定 | 県指定文化財 |
種類 | 記念物 天然記念物 |
所在地 | 南砺市蓑谷蝋山 |
指定年月日 | 昭和40年1月1日 |
所有者 | 南砺市 |
解説
蓑谷(みのだに)集落から縄ヶ池(なわがいけ)への旧道をたどると、池川(いけがわ)右岸にある蠟山の南斜面一帯に、コシノヒガンザクラの自生地があります。雑木にまじって高さ4~5メートルのものが約60本程度自生しています。県内で唯一の群生地として県の指定を受けています。
このサクラは、昭和4年に高岡城の桜馬場(さくらばば)で発見された新種であり、富山県が生んだサクラです。エドヒガンとキンキマメザクラの雑種と考えられています。翌5年には、蓑谷の蠟山で数多く自生していることが確認されました。
桜馬場のサクラは、その建設のときに砺波の山から姥桜(うばざくら)の苗が献上された、という記録が残っています。この山は蓑谷の蠟山であろうと考えられ、桜馬場のサクラはもともと蠟山産のものであったという人も多いのです。
蠟山は第2次世界大戦中に多くの樹木が切られ、現在、コシノヒガンザクラは奥山にわずかに残るだけになっていまが、4月中旬ごろになると美しい花を咲かせ、蠟山の緑に彩りを添えます。