五箇山の念仏道場
- 平
- 県指定
- 建造物
概要
名称 | 五箇山の念仏道場 ごかやまのねんぶつどうじょう |
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員数 | 1棟 |
地域 | 平 |
指定 | 県指定文化財 |
種類 | 有形文化財 建造物 |
所在地 | 南砺市寿川444 |
指定年月日 | 昭和61年7月18日 |
所有者 | 寿川地区 |
解説
かつて五箇山の各集落には、真宗門徒の念仏道場が営まれていたが、今日でも持続されている道場遺構が多く見られる。中でも寿川道場は、後世の変更箇所が少なく、造立当初の姿を良く残している。
当道場の創立年代は不明であるが、喚鐘刻銘によって宝暦4年(1754)には存在していたことが知られ、文政3年(1820)に再建に着手し、虹梁持ち送り墨書によれば、翌4年(1821)3月に完成し、現在に至っている。
外観は当地区の民家に近く、柱上の実肘木や1間の化粧垂木、および向拝の形式が寺院風になっている。構造は桁行5間、梁間3間を上屋、4周1間通りを下屋とし、屋根小屋は杈首組とする民家風で、屋内には虹梁詰め組組物、欄間彫刻を採用している。
平面は真宗本堂の類型にしたがうが、最小の規模を示し、正面に入側広縁を設け、外陣、欄内、内陣、左右余間からなる。内陣3間に押板風仏壇、右余間に1間仏間をそなえているが、左余間には仏壇を欠き後堂につづく控えの間として古風を守っている。
寿川道場は、今もなお、村民の信仰と生活の中心的存在として役割を果たしている。