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村上家住宅

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概要

名称村上家住宅
むらかみけじゅうたく
員数1棟
地域
指定国指定文化財
種類有形文化財
建造物
所在地南砺市上梨
指定年月日昭和33年5月14日
所有者個人所有

解説

五箇山地方民家のうち、基本的な形式をもつ最もすぐれた建造物である。
合掌造りと呼ばれる家屋の中でも大規模の農家で、1重4階、切妻造り茅葺、戸口は妻入り、間口35尺2寸、奥行67尺5寸ある。合掌部分はカスガイなど金物を一切使わず、縄とネソ木で結束し、壁はすべて板壁である。柱間が7尺、8尺などと大きく、この地方の有力な生産農家の構えを備えている。
石山合戦(天正年間)のころは建築中だったと伝える。建築手法からみると、江戸中期をさかのぼらないといわれる。しかし、戦国時代の武家造りから書院造りに移行する過渡期の様子を示し、多くの古風・古式の遺構がそのまま残っている。
主な特徴は、書院造りの遺構といわれる家長寝室の「帳台構え」があること、加賀藩の定書によって、百姓家に禁止された「長押」を取りはずした跡があること、中の出居に面して初期書院造り床棚の「一文字棚」を設けてあること、大家族の次男以下および使用人の寝室に「中2階」をあてていること、加賀藩へ納めた火薬の原料「塩硝製造まや」が残っていることなどである。
昭和45年(1970)に解体修理を行った。

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