白山宮本殿
- 平
- 国指定
- 建造物
概要
名称 | 白山宮本殿 はくさんぐうほんでん |
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員数 | 1棟 |
地域 | 平 |
指定 | 国指定文化財 |
種類 | 有形文化財 建造物 |
所在地 | 南砺市上梨654 |
指定年月日 | 昭和33年5月14日 |
所有者 | 白山宮 |
解説
祭神は、白山菊理媛命で、十一面観世音菩薩妙理大権現の御神体を安置し、現在は33年ごとに開帳される。
本殿の様式は、一間社流見世棚造板葺と称する形で、飾りも少なく簡素である。身舎は丸柱で、舟肘木をのせ前側は、入側に板唐戸を建てて別木の定規橡を上下に、差し込んで施錠するようになっている。妻飾りは杈首組とし、角虹梁の上には秀麗な形のすかし蟇股を篏める。この時代は、まだ木梚技術が幼稚であったようで、木割は半分ほど挽いて割ったもの、また挽いた上をちょうなで削ったものなど、随分苦心の跡が見受けられる。これに反して蟇股、手梜、木鼻などは実に優秀である。また軒棰の出だけで順に反らせて軒反りを造るなど、小建築ながらまことに要領を得た作品である。
造建年代は、棟札より文亀2年(1502)ということが明らかである。
由緒によれば、元正天皇の時代に、越の泰澄大師が越中、飛騨国境の人形山頂に創建したと伝え、後に兵火のため堂塔が焼失し、小祠を建てて安置していたという。その後、平安末期の天治2年(1125)3月26日、集落の市郎右衛門先祖に神託があったので現在地に移遷した。
さらに村へ遁入した吉野朝の遺臣達の勧請によって、宗良親王、新田一族の霊も祭神としてあわせ祀ったという。
昭和29年(1954)に解体修理を行った。