赤祖父円筒分水槽
- 井口
- 国登録
- 建造物
概要
名称 | 赤祖父円筒分水槽 あかそぶえんとうぶんすいそう |
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員数 | 1 |
地域 | 井口 |
指定 | 国登録文化財 |
種類 | 有形文化財 建造物 |
所在地 | 南砺市川上中字寺山1-19 |
指定年月日 | 令和2年4月3日 |
所有者 | 庄川上流用水土地改良区 |
解説
赤祖父円筒分水槽は鉄筋コンクリート造で、水は赤祖父川上流の赤祖父溜池より引き込む。構造はサイフォン式で内円筒水槽に吐出、内円筒を溢水し外円筒水槽に注ぐ全周溢流式を採用している。
赤祖父川は、藩政期以来上流の原生林を水持林として保護され、山麓の村々はこれを灌漑用水として利用してきたが、集水面積が極めて狭く絶対水量が少なかったので、村では日照りによる旱魃被害や水争いが絶えなかった。地元の強い要望により、県営事業で用水の安定供給をはかるための「赤祖父(あかそぶ)溜池」を昭和20年(1945年)に築造、あわせて用水の効果的、公平な配分を行うための「赤祖父円筒分水槽」が溜池の直下に昭和24年(1949年)に設置された。
富山県内には円筒分水槽が5箇所確認できている。その中で赤祖父円筒分水槽は、県内最古のものである。よく景観に馴染んでおり円筒から均一にあふれ落ちる水の様子を見ていると時をたつのも忘れる。